Introduction:2021年。あけまして、おめでとうございます。 この記事では2021年の日本の政局、社会情勢を大胆に予想、詳しく解説しています。また、上の動画も合わせてご覧ください。 予想のポイントは3点あります。 1)安倍晋三 前首相は衆議院議員を「辞職」する。 2)3月に衆議院が「解散」される。 3)3月に東京オリンピックの「中止」が発表される。 「桜を見る会」疑惑は2021年も政治マターであり続けます。それを見越した安倍氏の議員辞職は、彼らしい狡猾な戦略が下地にあります。 また、衆議院解散については、そうせざるを得ない明確な理由があることに皆さんは気づかれるでしょう。 さらに、東京オリンピック中止については、もはや言うまでもありません。世界中で新型コロナの変異種が叫ばれる中、オリンピックを声高に叫んでいるのは、自民党の利権政治屋だけだからです。 |
”桜疑惑” は2021年も政治マターである!
安倍晋三氏の「桜を見る会」疑惑については、これまで新聞各紙やテレビといったメディアが世論調査を行ってきました。
以下に示すのは、2020年12月28日に報道された日本経済新聞による世論調査の結果です。
日本経済新聞社の25~27日の世論調査で、安倍晋三前首相や吉川貴盛元農相の「政治とカネ」を巡る問題に7割以上が「納得できない」と答えた。安倍氏の説明に与党支持層でも65%が納得しておらず、菅内閣の支持率引き下げ要因となった。
2020年12月28日 日本経済新聞『「政治とカネ」政権に逆風 本社世論調査』
(中略)
安倍氏の説明に「納得できない」は74%だった。年齢別では全世代で「納得できない」が「納得できる」を上回った。「納得できない」は60歳代が85%で最も高かった。
この日本経済新聞の記事にもあるように、「桜を見る会」疑惑について安倍氏の説明に「納得できない」が「74%」にも上っています。
このことについては、自民党の支持層でも「65%」が「納得できない」と答えており、野党も1月18日に召集される通常国会で ”「桜を見る会」の追求を続ける!” と意気込みを見せております。
つまり、安倍晋三氏は幕引きを図ったつもりが「桜疑惑」は2021年も政治マターであり続けるということです。そして、ここで ”忘れてはならないこと” があります。
──それは4月25日に行われる衆議院、参議院の「補選」です。
補選は行わず「衆議院解散」を目論む菅首相!
自民党の衆議院議員、吉川貴盛・元農林水産大臣については、広島県の鶏卵業者「アキタフーズ」から現金500万円を受け取っていたことが、昨年明らかになりました。
吉川氏は、本人曰く「持病の悪化による入院と手術が必要」とのことで既に衆議院議員を辞職しており、その「補選」が「4月25日」に行われることが既に決まっています。
また、昨年12月27日、新型コロナ感染により急死した立憲民主党の羽田雄一郎・参議院議員の補選もやはり「4月25日」です。
ちなみに、IR疑惑で逮捕・起訴された秋元司・容疑者については、自民党を離党したものの、衆議院議員は辞職していません。仮に、秋元容疑者が2020年3月15日までに「議員辞職」した場合、公職選挙法の規定に従い、やはり「4月25日」に「補選」が行われることになります。
自民党の吉川貴盛・元農相(70)(衆院北海道2区、当選6回)は21日、衆院議員を辞職する意向を固めた。吉川氏の事務所が発表した。22日に大島衆院議長に議員辞職願を提出する。来年3月15日までに辞職した場合、公職選挙法の規定に基づき、4月25日に補欠選挙が行われる。
2020年12月21日 読売新聞『吉川元農相、22日に議員辞職願を提出…鶏卵業者から現金提供疑惑』
このように、今年の「4月25日」には衆参の「補選」が既に決定しており、また、菅政権初めての「国政選挙」となることから、菅首相としても絶対に負けるわけにはいかない「補選」となります。
とはいえ、言うまでもなく、この補選には自民党の不祥事が絡んでいます。
前述した吉川元農林水産相以外にも、自民党の西川公也・元農林水産相もまた「アキタフーズ」から現金を貰ったとして既に東京地検の事情聴取を受けており、検察当局からマークされている身の上です。
そして、不祥事と言えば、河井夫妻の買収疑惑の判決が、2021年1月にも言い渡される見込みであることを忘れるわけにはいきません。
◆ 出典記事 ◆
『特集 河井夫妻買収事件公判』
~中國新聞デジタル~
このような状況・現実に対し、菅首相はこれにどのように立ち向かうつもりでいるのでしょうか?
おそらく、菅首相は「衆議院を解散」するのではないか?
4月25日の投開票に合わせ、衆議院を解散するのではないでしょうか──?
オリンピック中止決定のリミットは3月だ!
4月25日に投開票をするということは、必然的に衆議院の解散は3月中旬以降となるはずです。
そして、ここで忘れてはならないことが一つあります。
それは「東京オリンピック」の帰趨についてです。
このニュースサイトでは東京オリンピックについて以前、「中止が決定した」動画をYouTubeチャンネルで公開しています。
東京オリンピックは、どのような側面から考慮しても開催は不可能だと、筆者は確信しています。そして、オリンピックの延期が発表されたのが2020年3月24日であったことから、オリンピック中止発表のリミットもやはり、2021年の3月中であると考えられます。
理由は明白で、新型コロナの変異種が海外のみならず日本でも蔓延し始めている現状に鑑みれば、到底オリンピックが開催できる状況ではないからです。ワクチンにしても一般に出回るには、まだまだ時間が掛かります。
さて、状況を整理してみましょう──
●前提:衆議院は3月に解散され、4月25日に投開票される。
- しかし、最近の菅政権の支持率は急落している。
- しかも、自民党周辺では不祥事が相次ぎ信頼もガタ落ちである。
- 加えて、東京オリンピックの中止も発表せざるを得ない状況にある。
この分では間違いなく、自民党は選挙に負けます。
しかし、「政権交代」が起きるほど、大負けはしないと思われます。
これは、自民党というよりも、むしろ野党側に「魅力」と「覚悟」と「実力」が備わっていないためです。
菅首相は「勝てる選挙」というよりも、むしろ負けを最小限に抑える選挙を選択するでしょう。そして、解散の大義名分を『新型コロナ特別措置法改正』に据えるはずです。
つまり、新型コロナの自粛に「強制力」を持たせる代わりに「保証(=現金!)」をセットにする。そのことを ”国民に信を問う” という体裁で選挙戦を闘うことになります。
これでしたら、国民としても自民党の提案を否定するわけにもいかず(──というのも、国民の間には「新型コロナ特別措置法」の改正を望む声が高まっているため)、結果として自民党の負けは最小限に抑えられる。
──菅首相はそのようなことを目論んでいると思われます。
短期間の議員辞職で「禊(みそぎ)」を済ませる 安倍晋三!
この記事では、安倍晋三氏は議員を辞職するだろうと予想しています。そして、おそらく彼は今年の1月~2月中には議員を辞職するはずです。
しかし、今後予想される衆議院解散のスケジュールを考えれば、安倍氏が議員でなくなる期間など、ほんの2~3ヶ月でしかないことが分かります。それはつまり、安倍氏にしてみれば “お手軽な” 議員辞職でしかないのです。
そして、そんな安倍氏は衆議院解散後の総選挙で予定調和的に当選し「これで禊(みそぎ)は済んだ!」とばかりに、厚かましくも再び国政に復帰するわけです。
野党としても、彼らの主張通り安倍氏が一旦議員辞職したこともあり、しかも総選挙に勝っていれば「桜を見る会」疑惑についてはこれ以上、追求し難い状況に追い込まれます。
かくして、安倍晋三氏は下手をすると、再び首相の座を狙うかもしれません。
「桜を見る会」疑惑では、検察の捜査を黙認し、状況をコントロールしてきた菅首相ですが、今回の「安倍晋三 議員辞職」はそんな菅首相に対する「反撃の狼煙」になるでしょう。
つまり、このような『菅義偉 対 安倍晋三』とは、「菅・二階」グループと「安倍・麻生」グループの戦争という構図そのものなのです。
これを阻止したいのであれば、総選挙で安倍氏を落選させるしかありません。
すべては安倍晋三氏の地元、山口4区の有権者がどのように判断するかに掛かっています。