日曜報道 THE PRIME 2022年2月27日 FULL SHOW動画視聴についての総見解
本動画は安倍晋三氏と橋下徹氏による討論形式となっていますが、全体を総じて言えば、既にコロナが暴いたように安倍氏は国民の命と暮らしなどどうでも良いとの不遜な態度が見え隠れしているかのように日本はアメリカと一心同体となって、敵地攻撃、自国を守るためにも、一刻も早く戦争のできる国にしなければならない、ということを激しく強調されており、腐敗政治の刷新、戦争・改憲反対の方針に変更はありません。
あえて、各論として付け加えるならば、安倍氏、橋下氏も、日米安全保障条約や地位協定の本質が、まるで理解されていない、ということです。いわゆる、両氏の主張には憲法を無視した論理矛盾があり、これらの矛盾を垂れ流しして世論を捻じ曲げる報道機関は、人として最低と言わざるを得ません。
第二次世界大戦に敗戦した日本。
日本軍は解体され、アメリカを主力とする連合国軍が日本を占領することとなりました。マッカーサーを最高司令官とする「連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)」によって、民主化政策が推進されることとなります。
日米安全保障条約が日本にもたらすメリットとは?
在日アメリカ軍の存在が強い「抑止力」となっていることでしょう。当初結ばれた条約には、アメリカが日本を防衛する義務が明記されていませんでしたが、1960年に改定した際に、第5条として新たな文言が追加されました。
これは、施政下にあるいずれかの地域で「武力攻撃」や「平和及び安全を危うくする」事態が生じた場合、日米が協力して事態に対処することを「義務」として明記したものです。
そのほかのメリットとして、アメリカ軍の存在を前提とすることで、日本の安全保障に関するコストを必要最小限に抑えることができることも挙げられています。
日米安全保障条約は、現在の日本の安全保障政策の根幹を担っているものです。一方でその方針は軍事力を背景に戦争の抑止を図るものであり、もっとも大事なのは、敵を作らないことです。
加えて、日米安全保障条約の問題点は、いまさら言うまでもなく、上述したとおり、日本はアメリカに大きく依存した安全保障政策をおこなっているため、その関係性を重視するあまりアメリカの意向に逆らうことができない「対米従属」の状態にあると指摘されています。しばしば在日アメリカ軍の犯罪行為も問題になっています。
日米安全保障条約にもとづいて1960年に締結された「日米地位協定」には、「米兵に対する日本の第一次裁判権の制限」や「日本の警察による身柄確保の制限」など、日本国内でアメリカ兵が犯罪を犯したとしても、日本が処罰することは困難だとする規定がありました。
さらに、日本国内にアメリカ軍を駐留させることで、アメリカの戦争に日本が巻き込まれることを懸念する人もいます。また平和主義を掲げている日本が、軍事力を展開することに強力していること自体を批判する意見も。
このように日米関係が深まれば深まるほど、日米安全保障条約の功罪両面も深まっており、日米協定の見直しが急務となっています。
〔コメント:青木光男〕