Introduction:これは菅さんに説明してもらうしかありますまい。
自民党の総裁選はどうやら党員・党友を排除しての非民主的な選挙を行うことで決まったようです。こんなことで全国の自民党員は納得しているのでしょうか?
実は、次の首相が確実視されている菅さんは ”悪夢” と揶揄してきた民主党に対し、過去にブログで手厳しい記事を書いています。そして、この内容が実に面白い!
これは菅さんに説明してもらうしかありますまい。ブーメランになって返ってくるとは、まさにこのこと。突っ込みどころ満載です!
次の首相が確実視されている菅官房長官ですが、菅さんもご多分にもれずブログというものはやっていたのです。しかも、始めたのが2010年といいますから、なかなかのキャリアを誇っているのです。
そのブログというのが、これです▼
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そんな菅さん、2011年に民主党のことを手厳しく批判しています。どうやら、当時の菅直人首相の退陣に際して行われた民主党の代表選が無責任で閉鎖的だと、菅さんはお怒りのようなのです。
そこには、このように書かれています。一部を抜粋して紹介しましょう。
昨日、菅総理が退陣表明し、明後日月曜日に民主党代表選が実施されることが決まりました。
遅れに遅れている東日本大震災の復旧・復興をどうするのか。
失政に失政を重ねて、危機的状況に陥れた経済や外交をどう建て直すのか。
少子高齢化が進む日本をどう成長させるか。
与党の代表を選ぶことは、日本の総理大臣を決めることであり、本来なら候補者が自らの考え、政策を広く国民にも示し、議論を深めるべきものです。
まあ、出だしとしてはこんなものでしょう。問題はこの次です──
自民党が総裁を選ぶ際には、全国で遊説を行って国民に広く考えを示し、政策論争を深めてきました。
谷垣総裁も、国会議員だけでなく党員・党友も投票して選ばれています。
もう、この時点で突っ込みを入れたくなります。
自民党の総裁選の時は全国を遊説して回り、党員や党友たちの投票によって選ばれているんだぞ!とばかりに菅さんは威張っているわけです。
しかし、今行われている自民党の総裁選は、党員や党友を排除した非民主的な選挙。ごく限られた身内だけでこそこそ総裁を選ぶ、言わば ”密室選挙” のようなものです。
そして、そのような選挙で総裁に選ばれようとしている菅さんは、過去には同じことをしていた民主党を批判しているのです。
しかし、民主党はたった2日の選挙戦で、議員の投票だけで代表を選ぼうとしています。
民主党内で政策論争はほとんど見られず、候補者は民主党議員の顔色をうかがい、多数派工作に終始しています。
これなどはまさに今、今行われている自民党の総裁選そのものです。
議員の投票だけで行われていますし、総裁選への候補者は議員の顔色(≒派閥)ばかり伺っている状況です。
派閥に関して笑ってしまうのは、菅さんは「派閥に属していない」ことを売りにしつつ、結局は派閥の力学に一番どっぷりと浸かっていること。菅さんを後押ししているのは、これもまた派閥に属さない無所属の若手議員であることに菅さんは胸をはりたいようですが、所詮は「無所属」という名の ”派閥” に過ぎないのではないでしょうか?
総理を目指す候補者たちは、支持欲しさに党内で最大勢力を率いる小沢氏に次々と頭を下げ、政策論争を置き去りにして推薦人集めに奔走し、誰一人として国民に全く向き合おうとしていません。
現在の自民党には、当時の小沢一郎氏のような圧倒的存在は皆無です。だから、悪い意味で派閥に小さくまとまり、事前に体制が判明してしまうといった ”しらけた状況” を生み出すことになっています。そして、安倍首相同様、菅さんからも国民に向き合おうとする姿勢はまるで見られません。
ブーメランになって返ってくるとはよく言ったもので、今回紹介した菅さんのブログ記事などは終始苦笑せざるを得ませんでした。このような過去の見解を見ると、現在行われている自民党の総裁選に正統性はあるのか甚だ疑問に感じます。一度、菅さんの見解を聞いてみたいものですが、”菅話法” によって逃げられそうです。