Introduction:日本の顔認証技術は世界でもトップレベルです。
例えば、NEC(日本電気株式会社)が開発した顔認証システムは、2017年に 米国国立標準技術研究所(NIST)が実施した動画顔認証技術のベンチマークテストにおいて、認証精度99.2%と、他社を大きく引き離す第1位の性能評価を獲得しています。
また、同じ日本の企業であるGLORY(グローリー株式会社)は、髪形を変え、眼鏡をつけ、女性の場合は化粧を落としても同一人物と判断できるシステムを開発しています。しかも、その人の年齢まで推定するといった徹底ぶりです。
このように、日本企業はもとより、顔認証システムはAIの導入とともに技術の進歩が著しく、各国の企業は技術開発にしのぎを削っていますし、また、ユニークなサービスも生まれています。
AIも失敗するんです
5月24日、東京新聞の社説はAIにまつわる興味深い事情を紹介しています。
「「顔認証」捜査 AIも失敗するんです」と題されたこの社説では、アメリカのサンフランシスコ市議会が、警察や公共施設での顔認証技術の利用を禁じる条例案を可決したことを伝えています。
市民の権利や自由を守るのが目的とされていますが、具体的には、AIも間違いを犯し、そのために誤認逮捕や冤罪を生む可能性があること、そして、個人のプライバシーの保護のためです。
この社説では、米アマゾンが開発した顔認証ソフトの興味深い誤りや、昨年秋のハロウィン直前に日本の渋谷で起こった、軽トラック転倒事件に監視カメラや顔認証システムが活躍した逸話も紹介しています。
また、今年の2月24日に行われた天皇陛下在位30年記念式典の際、参列者の本人確認用に、やはり顔認証システムが使われたことなど、 これらの技術革新の加速度的進歩が、知らないうちに私たちの生活に入りこんでゆく様を伝えています。
東京新聞の社説が指摘するように、顔認証といった私たちのプライバシーに関わる技術は便利である反面、大きなリスクを抱えてもいます。
今回紹介するのは、こういったリスクが生じない、安全でユニーク、そして少し笑えるAIサービスです。
安全でユニークなAIサービスが登場しました
犯罪捜査や、企業、公共施設のセキュリティのために顔認証技術を用いるならば、誤認(エラー)の可能性といったリスクは常に考慮する必要があります。
逆に、AIの技術を使って人間の顔を作ってしまったらどうでしょう?
今回紹介するのはそのような技術です。
ニュースサイトやブログなどで人物写真を使用する際、無料素材の画像であっても肖像権などの問題は気になるところです。これは、実在する人物の画像を使うから起こるのであって、逆に、一から人物写真を生成すれば、このような問題は回避できることになります。
現在は人の顔だけの生成技術に留まっていますが、今後の技術の進化やアイデア次第では、面白い展開が期待できるのではないでしょうか。
提供するのは「AC works」 https://acworks.co.jp/
元々、無料画像や無料イラストを提供する企業ですが、人物写真を生成するツールを「AI人物素材(β版)」として一般公開しました。
⇒ https://acworks.co.jp/ai_sozai/
ダウンロードページでは、ボタンをクリックするだけで次々に人物写真を生成できるのですが、中には微妙な写真もあったりして、これがなかなか笑えたりもします(今のところβ版ですので、その辺はご愛嬌ということで・・・)
まずは実際に使ってみませんか?
※使用する際には無料の会員登録が必要となります。
⇒ ダウンロードページ
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