杉田水脈に告ぐ!「セルフ論破」してどうする!?~奇行を繰り返す国会議員

Introduction:「女性はいくらでもウソをつけますから」
性暴力被害者に対するセカンドレイプとも言うべき自民党の杉田水脈・衆議院議員の発言が大炎上、 杉田議員に対する発言撤回・謝罪、そして議員辞職を求めるインターネットの署名運動にも発展しています。
杉田議員はこれまでにもマイノリティへのヘイト、同性憎悪、女性蔑視の発言を繰り返しており、今回に至っては記者の質問を振り切り ”ブログ” で取り敢えずの謝罪をする有様です──

暴言を発し「続きはブログでね──」

9月25日、自民党本部で開催された合同会議の席上、杉田水脈・衆議院議員が発した言葉が大炎上しました。杉田議員は性暴力の支援事業を民間団体に委託することに批判、元慰安婦支援団体も引き合いに出し「女性はいくらでもウソをつけますから」と発言したといいます。

当初、杉田議員はメディアの取材に対し「そんな発言はしていない」と強く否定していました。しかし、Twitter を始めとする SNS で批判が日増しに高まっていく中、10月1日になってそれまでの発言を一転、「ご指摘の発言があったことを確認した」と認めたわけです。

杉田議員はこれまでもLGBTについて「子供をつくらない彼らは ”生産性” がない」と言い、性暴力被害者のジャーナリスト・伊藤詩織さんに対しては「明らかに女としての落ち度がある」といったように暴言、セカンドレイプ発言で激しい避難を浴びつつも謝罪もそこそこに逃げ回ってきたことで有名です。作動していないスマートフォンで電話するふりをして記者の追求から逃げ回ったなど、政治家として無様な話は枚挙に暇がありません。

これらの一連の言動はもはや ”奇行” と言う他なく、そんな奇行を繰り返してきた杉田水脈という政治家は、一般常識とはかけ離れたロジックで生きているように思われます。

そして、今回の発言に対しても彼女の対応は不誠実極まりないと言う他ありません。この発言については自民党内部でも批判が起こり、9月30日に下村博文・政調会長から口頭注意を受けています。しかし、下村政調会長との面談後、記者からの取材に対しては謝罪の言葉は一切なく、「今後はブログで──」といった捨てゼリフを残してその場をあとにしました。この『続きはブログで見てね!』的な態度は、果たして政治家として「○」なのでしょうか?

しかも、肝心のブログを読んでみたとて、杉田議員のブログからは彼女の謝罪の意思があまり伝わってこないのです。

杉田水脈オフィシャルブログ全文

▼ 出典:杉田水脈オフィシャルブログ『内閣第一部会・内閣第二部会合同会議に於ける私の発言について

9月26日に投稿いたしましたブログ記事「一部報道における私の発言について」につきまして、一部訂正を致します。

件の内閣第一部会・内閣第二部会合同会議において私は大変長い発言をしており、ご指摘のような発言は行っていないという認識でおり、「報道にありましたような女性を蔑視する趣旨の発言(「女性はいくらでも嘘をつく」)はしていない」旨を投稿いたしました。

しかし、今回改めて関係者から当時の私の発言を精査致しましたところ、最近報じられている慰安婦関係の民間団体の女性代表者の資金流用問題の例をあげて、なにごとも聖域視することなく議論すべきだと述べる中で、ご指摘の発言があったことを確認しましたので、先のブログの記載を訂正します。事実と違っていたことをお詫びいたします。

私の発言の趣旨は、民間委託の拡充だけではなく、警察組織の女性の活用なども含めて暴力対策を行なっていく議論が必要だということであり、女性を蔑視する意図はまったくございません。

ただ、民間団体の女性代表者の例を念頭に置いた話の中で、嘘をつくのは性別に限らないことなのに、ご指摘の発言で女性のみが嘘をつくかのような印象を与えご不快な思いをさせてしまった方にはお詫び申し上げます。

あわせて自由闊達な議論を旨とする自民党政調会の同僚議員の皆さまにもご心配をおかけし申し訳ございませんでした。

もとより、女性であろうと男性であろうと、暴力や性犯罪は、人間の尊厳を踏みにじる許されない犯罪であり、私自身もひとりの人間として、啓発、相談や警察・司法の関与など、様々な方法で撲滅していくべきだと考えております。

自由民主党の部会はさまざまな政策課題を扱っており、外交上あるいは国民感情的にセンシティブな問題や、特定の団体が不利益を被るような問題、国民負担を増やすような問題もあり、それらについても忌憚のない意見、ひるまずに正面からなされる議論を担保するために「非公開」とされていると伺っております。

今後も政調会長からのご注意を肝に銘じながら、表現や言い回しに気をつけて自由闊達な部会の場で有権者の皆様の声などをしっかりとお伝えし、より良い政策の立案に励みます。

「セルフ論破」してどうする!?

彼女に言わせれば、『改めて関係者から当時の私の発言を精査致しましたところ、ご指摘の発言があったことを確認しましたので、先のブログの記載を訂正します。事実と違っていたことをお詫びいたします』とした上で──

『ご指摘の発言で女性のみが嘘をつくかのような印象を与えご不快な思いをさせてしまった方にはお詫び申し上げます』
──といったくだりが「私は謝罪した」と言いたいのでしょう。
しかし、上に示した文面全体を読んだ印象としては、これは ”自分ごと” ではなく、むしろ ”他人事” 感満載であることは否めません。

そもそも、公人であるはずの政治家が謝罪の意思を表明する場合、今回のように記者の質問や問いかけにはダンマリで、その後ブログで取ってつけたように ”謝罪する” というのはOKなのでしょうか?
これでは政治家というより、ブロガーと名乗った方が相応しいのではないでしょうか?

衆議院議員のような国会議員は「代議士」とも呼ばれ、その使命は国民の話を聞き、国民の代わりに国政に参画する、いわば国民のために働く存在でなければなりません。

しかし、今回の杉田議員の言動を通してわかるのは、結局のところ彼女の発言「女性はいくらでもウソをつけますから」とは、彼女自身がいくらでも ”ウソをつける女性” であることを自ら証明したことに他ならず、これは『セルフ論破』とも言うべき実に虚しい不毛な行為だったことに改めて気づかされます。

しかも、これまで問題視された言動の数々から露出するのは、マイノリティに対するヘイト、とりわけ同性憎悪、女性蔑視については如何ともし難いものがあります。

総じて彼女のこれまでの奇行と倒錯した他者に対する感覚については甚だ政治家としての資質を欠いており、なるほど、議員辞職を求める署名活動が展開されているのは頷ける次第です。

「国民政党」と自ら自負する自民党──
そんな ”天下の自民党” がこのような議員を放置し甘やかしておくことについて、果たして有権者の納得は得られるのでしょうか?

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