フジテレビ記者会見 ~記者たちはフジテレビの「禊ぎ」にまんまと利用されたのか?~

2024年1月27日 フジテレビ本社にて行われた記者会見の冒頭、嘉納修治氏(フジ・メディア・ホールディングス/フジテレビジョン代表取締役会長)、港浩一氏(フジテレビジョン代表取締役社長)の辞任が発表された。※役職は当時のもの

2025年2月3日、PRESIDENT Onlineに掲載されたジャーナリストで現在は立命館大学 国際関係学部 教授をされている白戸 圭一氏による記事は、日本における記者会見、とりわけ不祥事企業の記者会見を考える上で極めて示唆的と言える。
以下に、その要約を掲載する──

2025年2月3日 PRESIDENT Online 『ブチ切れ記者はフジに乗せられたのか…経営陣が怒鳴られる10時間サンドバッグ会見を中継したもう1つの狙い』

1月27日に行われたフジテレビの記者会見のように、そもそも、不祥事を起こした企業は何のために記者会見をしているのだろうか?
それを考える上での前提として、日本では記者会見が「ショーコンテンツ化」しているという現実がある。
残念ではあるが、時として日本における不祥事企業の会見は、事実関係を説明するのではなく、カメラの前でトップがひたすら頭を下げ、怒りに燃える国民の溜飲を下げるために開かれているのだ。
──つまり、記者会見が不祥事を起こした組織の「禊ぎ」の場になっている。

本来ならば1時間で済む会見を10時間続け、経営陣がサンドバッグになっている姿を見せることが「誠意の表れ」と受け取られる、日本にはそんな精神文化がある。
そこでフジテレビの記者会見に目を転じると、この会見の主目的はフジテレビ社長、会長の辞任を発表し『けじめをつけましたよ』とアピールすることだった。

ところが記者会見後、会見場で声を張り上げていた記者に対する反感や、フジテレビの経営陣に対するある種の同情が市民の間に拡がった様子を見ていると、記者たちはフジテレビの「禊ぎ」にまんまと利用されてしまったのではないか?
の経験を踏まえ、今求められるのは、日本における記者会見の位置付けについて再考してみること。
さらには「ジャーナリズムとは何か」についての社会的合意の形成が必要だということだ。

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