Introduction:さすがにこの発言には驚きました!
逮捕されない ”上級国民” こと飯塚幸三・容疑者は、TVの取材に対し、なんと「車の性能改善が必要だ」と主張。まるで事故が車のせいで起こったような口ぶりです。
おそらく、飯塚容疑者は自分が ”犯罪者” である意識など皆無なのでしょう。
今回は、上級国民どころか ”人間失格” と言った方が相応しい、飯塚容疑者の今後を占います。
事件を理解できず謝罪の意味すら知らない飯塚幸三・容疑者
世の中は大なり小なり様々な犯罪に満ちあふれていますが、この犯罪級の発言にはさすがに驚きました。
今年の4月、東京の東池袋で母子2人を轢き殺し、10名に重軽傷を負わせた「飯塚幸三・容疑者」が放った言葉です。
「安全な車を開発するようにメーカーの方に心がけていただき、高齢者が安心して運転できるような、外出できるような世の中になってほしいと願っています」
どうですかこれ?
私たち第三者でさえ、こういった発言をしたら「まるで人ごとでピントがずれた発言だな」と思われる可能性があるのではないでしょうか?
ところが飯塚幸三・容疑者は、まさに事件の ”当事者中の当事者”、世間からは ”人殺し” と後ろ指を刺されている身なのです。それがこういった発言をするとは、飯塚容疑者が事件の重大さを全く理解できていない何よりの証左となります。
私たちとしては、「高齢者の暴走自動車に轢き殺されないよう、安心して外出できるような世の中になって欲しい」と願って止まないのに、「高齢者が安心して運転できるような、外出できるような・・・」とは、何をか言わんやです。
一体、飯塚容疑者はどのようなロジックで世の中を渡ってきたのでしょうか?
飯塚幸三・容疑者は、東京大学卒業後、高級官僚となり、その後民間企業へ天下るなど、典型的なエリート人生を歩んできた文字通りの ”上級国民” です。
そういった経歴が災いしたのか、彼は何かにつけ ”大所高所” からものを言うことに慣れ過ぎているのではないかと思われます。
俗に言う ”上から目線” の体現者なのですが、本当の意味での「謝罪」というものを彼は知らないのではないか? 恐ろしいことに、おそらく何十年もの間、彼は本気で謝ったことすらないかもしれないのです。
それが今回の「車の性能改善が必要」だとする主張につながったと考えられます。
まるで人ごとのように事件の重大さを理解できず、謝罪の本当の意味も知ることがなく、あたかも事故は車のせいで起こったかのような発言をして恥じ入ることがない。
――飯塚幸三・容疑者を ”人間失格” と言わずして何と形容したら良いのでしょうか?
慇懃無礼な態度で謝罪を述べる飯塚幸三・容疑者
Video by : TBS NEWS
『飯塚幸三元院長 単独取材「体力に自信あったがおごりも」【池袋暴走】』
飯塚幸三・容疑者の今回の発言は、TBSの単独取材の際に飛び出したものです。
飯塚容疑者はこの取材の中で、「何度か(現場を)タクシーで通りましたが、いつも手を合わせている。運転免許証は取り消し、これ以上運転するつもりはない」とした上で、「おわびの気持ちを持ち続けていることを伝えて欲しい」旨を語ったのであります。
しかし、どうでしょう?
『TBS NEWS』でも伝えているように、警視庁は「アクセルとブレーキの踏み間違いが事故の原因と見ている」のに対し、飯塚容疑者は「車の性能改善が必要だ」といったように、両者に意見の相違?が存在しています。
飯塚容疑者はインタービューでは「自分におごりがあった」ことを反省しているようですが、事故を車のせいにしている事こそが ”尊大でおごり高ぶった態度” と言う他ありません。
しかも、映像を見ればお気づきのように、飯塚容疑者は丁寧な言葉でもって謝罪を試みようとしていますが、時に上目遣いで、記者に視線を合わせるのを極力避けようとする態度はむしろ慇懃無礼な印象を与え、本当に本人がお詫びの気持ちを抱いているかは疑わしく感じられます。
このような飯塚容疑者の立ち振る舞いは、他者を馬鹿にしているか、あるいは他者を軽く見ている者がする態度です。
警視庁は、11月中旬にも飯塚容疑者を「過失運転致死傷罪」の疑いで書類送検する方針とのこと。事件から半年以上も過ぎて、ようやくの書類送検です。
◆ 関連記事 ◆
『東池袋自動車暴走致死事件 飯塚幸三”容疑者”を断罪する署名をしよう!』
◆ 関連記事 ◆
『【逮捕されない上級国民】飯塚幸三・容疑者、ようやく「年内にも」書類送検!?』
◆ 関連記事 ◆
『【逮捕されない上級国民】飯塚幸三・容疑者のパーキンソン症候群の疑いは「減刑の言い訳」になるか?』
飯塚幸三・容疑者の今後はどうなるのか?
飯塚幸三・容疑者は母子2人を轢き殺し、10名に重軽傷を負わせたにも関わらず、警視庁が逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断したために逮捕されることはありませんでした。
こういったケースでは、法律上、書類送検までの制限時間は設けられていないため、警察は捜査が終わった段階で書類送検を行えばよいことになっています。これが飯塚容疑者が半年以上も放置されていた根拠となっています。
◆ちなみに、逮捕され身柄が拘束された場合、警察は48時間以内に「身柄送検(※)」を行う必要があります。
(※被疑者を捜査関係書類と共に検察官に送致すること)
それにしても不思議だと思いませんか?
これまでの飯塚容疑者は、事件に対し取材にも応じず沈黙を守り続けていたにも関わらず、なぜここにきて ”謝罪の言葉” など語るようになったのでしょうか?
それは、飯塚容疑者が「不起訴処分」になることを狙っているからです。
実は、書類送検について平成27年の統計では、実際に起訴されたのが「33.4%」であることが分かっています。
つまり、書類送検されても「3分の2」は不起訴処分となるのが現実なのです。
そして、「不起訴処分」となる、つまり検察が不起訴相当と認める可能性が高くなる条件として、次の2つが挙げられます。
①警察側から「寛大処分」や「しかるべき処分」を得られた場合 ②被害者や被害者家族との示談が成立している場合 |
①について、警察が起訴猶予とするのが妥当と考えた場合(寛大処分)や、嫌疑不十分(しかるべき処分)と考えた場合、警察は書類送検の際に意見を提示することができます。
この場合、被疑者の真摯な反省態度や、被害者との示談などが必要となります。
②について、亡くなった 松永真菜(まつなが まな)さんと長女・莉子(りこ)ちゃんの遺族が、飯塚容疑者に対し厳罰を求める署名活動をしていることから、松永さん家族との示談は100%あり得ないと考えられます。
そうなると、不起訴処分を得るために飯塚容疑者に残された一つしかありません。
――それは「真摯な反省態度を示す」ことです。
これまで飯塚容疑者が沈黙を守ってきたのは、謝罪することは罪を認めたことになり、それが起訴に繋がることを避けるためではないかと囁かれていました。
しかし、想定外の世論の大バッシングを受け、いよいよ書類送検が目前となった今、(おそらく弁護士のアドバイスをもとに)飯塚容疑者は戦略を変えたのでしょう。
飯塚容疑者の嫌疑は「過失運転致死傷罪」です。これが適用された場合、次のいずれかの刑罰が科せられます。
・7年以下の懲役
・7年以下の禁固
・100万以下の罰金
ただ、どのような刑罰が科せられるか以前の問題として、飯塚容疑者が起訴されるのかが大きなポイントになります。
このことについては、事件の凄惨さ、世論の盛り上がり、そして「39万筆」に及ぶ飯塚容疑者に断罪を求める署名を鑑みると、不起訴処分はあり得ないと筆者は考えています。
※参考:ベリーベスト法律事務所『書類送検されても起訴されないために弁護士が教える10の重要な知識』
まとめ:飯塚幸三・容疑者のマインドが ”上級国民” そのものだった!
今回紹介した、飯塚幸三・容疑者の発言を聞いて筆者は理解することができました。
それは、”上級国民” なる呼称は、彼に対する憎悪や嫉妬により私たちが勝手に張り付けたレッテルではなく、実は彼のメンタリティーそのもの。つまり、彼のマインドがそもそも ”上級国民” であったということです。
どなたかは存じ上げませんが、飯塚幸三・容疑者に対して ”上級国民” と揶揄した方は、まさに慧眼であったと言えるでしょう。
なんと言っても、彼の本性をいち早く見抜かれたわけですから。
コメント