「日米貿易協定」WIN-WIN どころか安倍首相の ”コールド負け”

Introduction:日本の国民はいい加減、安倍首相に騙されるのはやめませんか?
特に今回の「日米貿易協定」など、惨憺たる有様です。

一体、どこが「WIN-WIN」なのでしょうか?
蓋を開けてみれば、まるで勝負にならない安倍首相の ”コールド負け” じゃないですか?

つまり、「日米貿易協定」とは、安倍首相が日本の農業をアメリカに売り渡したことに他ならない、ということ。

このまま安倍首相を甘やかせば、日本の国益が益々アメリカに還流し、日本はボロ雑巾のようになってしまいます。

私たちは安倍首相のように、トランプ大統領にケツの毛まで抜かれるのはご免です。今回は、相変わらずの安倍首相の ”負けっぷり” を検証します。

バカ正直なトランプと単なるバカな安倍首相

「この協定は、両国の消費者、生産者、そして勤労者、全ての国民に利益をもたらす。両国にとって、”WIN-WIN” の合意となりました」
と、安倍首相が語る一方で・・・

「この協定は、アメリカの農家や牧場主にとって大きな勝利だ。そして、私にとってとても重要なことだ」
と、大きく胸を張ったアメリカのトランプ大統領。

両者は似たようなことを言っているように見えて、実は大きな隔たりがあります。というのも、貿易交渉が国益追及の場であるとするならば、そしてアメリカ・トランプ大統領が過剰なまでの自国第一主義者であるとするならば、そもそも「WIN-WIN」の関係など存在しないからです。

トランプ大統領はバカ正直です。
その点も踏まえ、あらためて両者の発言を見てみると、相手を無視して「大きな勝利」と言い切るトランプが真実を言っているに違いなく、安倍首相はウソをついていることになります。

端的に言えば、今回の貿易交渉ではトランプ大統領が大勝利し、かつ、「私にとってとても重要」と言ったように大統領再選に向け実績を積み上げ、安倍首相は ”コールド負け” したということです。

自動車についてはアメリカこそアンフェアだ!

TPPで撤廃を決めていた米国向けの自動車や自動車部品の関税撤廃は、事実上の先送りとなった。協定案に撤廃の文言を盛ったが、具体的な時期は明示しなかった。撤廃に向け米国との交渉を続ける。米国は工業品分野で産業機械や化学品などの輸入関税を撤廃・削減する。

農産品では米国産の牛肉や豚肉の関税引き下げで環太平洋経済連携協定(TPP)と同じ内容にする。米国産牛肉にかける38.5%の関税は、段階的に9%まで削減。豚肉は低価格品にかかる1キログラムあたり482円の関税を最終的に50円にする。TPPで決めたコメの無関税枠は導入しないほか、林産品・水産品についても関税の削減・撤廃は見送った。
~2019.09.26 日本経済新聞 電子版車の追加関税回避を確認 日米首脳、貿易協定締結へ

今回の日米貿易交渉で締結された協定について、まだ詳細は明らかにされていませんが、上記の日本経済新聞の記事にもあるように、どの報道を見ても「自動車」「農産品(牛肉・豚肉など)」が主なトピックとして扱われています。

そして、「自動車では少し残念だったけど、農産品はTPPレベルに留まって良かったね」といった雰囲気が全体的に漂っています。
安倍首相を忖度する各メディアは、これをもって「WIN-WINの関係だ」と言いたいのでしょうが、実にとんでもない話です。

トランプ大統領に言わせれば、「日本車への追加関税は見送ってやる、その代わり農産物で譲歩しろ」ということなのでしょうが、実にアンフェアな話です。
トランプ大統領はかねてから日米の自動車貿易を「公正でない」と主張していますが、下記の事実に照らしてもそれは詭弁であることが分かります。

  • アメリカは日本の自動車に「2.5%」の関税をかけているが、一方、日本がアメリカの自動車にかける関税は1978年から「0%」である。
  • 2015年時点で、日本からアメリカへ輸出する自動車は「約160万台」だが、一方、アメリカでの現地生産は「約385万台」にも達している。

日本の自動車産業は約150万に上る現地アメリカ人を雇用し、アメリカ経済にも大きく貢献しています。現地生産が圧倒的に多いこの状況で、日本車への関税を云々すること自体、極めてナンセンスなのです。

そして、本来はそのようなアメリカの「不公正さ」を正し、日本車への関税を「0%」にすべく交渉しなければならないのに、安倍政権は早々に負けてしまいました。
上記の日経の記事、《米国向けの自動車や自動車部品の関税撤廃は、事実上の先送りとなった。》は、このことを指しています。

安倍首相は日本の農業をアメリカに売り渡した

資料:農林水産省 『農林水産品の合意の概要』 の一部

自動車以上に酷いのが「農産品」に対する扱いです。

上述したように、報道では今のところ主に牛肉や豚肉についてしか触れられていませんが(これだけでも噴飯ものですが)、実際に蓋を開けてみると我々の想定を超えた酷さであることが分かります。

今回の日米貿易協定に際し、農林水産省が発表した『農林水産品の合意の概要』は恐ろしい内容となっています。

この資料を見ると、今回の協定で関税の撤廃や減額させられたりする対象品目はもちろん「牛肉」や「豚肉」に留まらず、「大麦」「小麦」や「園芸関連品」「砂糖・加糖調製品、でん粉、豆類、こんにゃく、茶」といったように、実に10品目以上(品目の括りが大雑把なため、実際はそれ以上)になることが分かります。

これでは到底、日本の農家は立ち行きません。

そして、この資料から露出してくることは「安倍首相は日本の農業をアメリカに売り渡した」ということではないでしょうか?

さらに気になるのは、資料で頻繁に登場する「TPPと同内容」というフレーズです。
――アメリカが既にTPPから脱退しているにも関わらずです。

「TPPと同内容」は喜ぶべきことか?

報道を見ても、農林水産省の資料を見ても、今回の合意が「TPPと同内容」「TPPの範囲内」に収められて良かった的な論調にまとめられていますが、これは明らかに日本側の ”大敗北(コールド負け)” ではないでしょうか?

そもそもTPPとは、アメリカ・オバマ大統領が中国を名指しし、「中国に世界経済のルールを書かせない」ために構想された、アメリカを中心とするブロック経済圏でした。

そして、日本のメディアでもTPPが取り上げられるようになると、そのあまりの理不尽さに国内が騒然となり、有識者らによるTPP交渉を差し止める訴訟も起こされたほどです。

TPPの一体何が恐ろしいのかと言えば、日本が関税をかけている品目、約9000の内、95%の関税が撤廃されるだろうということです。

当時の新聞などのメディアは、これによって品薄になっているチーズなどが安く手に入るし、その他にも恩恵がありますよといった論調を展開したこともありますが、最大の問題である、日本の農業危機については報道の頻度は少なかったように思われます。

今回、一部で懸念されていた日本の農業危機が、まさに現実化したわけです。

しかも、トランプ大統領になってTPPを脱退したアメリカに対し、TPPと同じ水準の関税を適用するなど、こんなバカな話はありますまい。今までの、他国も巻き込んだTPP論争は一体何だったのかという話です。

まさに「日本はアメリカの属国」「日本はアメリカの植民地」を象徴するかのような今回の日米貿易協定でしたが、もっとも、安倍首相が貿易交渉でアメリカの条件を飲まされることは、5月のトランプ大統領訪日の時からの既定路線でもありました。

『日本との貿易交渉において素晴らしい進展が見られた。 農業と牛肉は大いに関係している。多くのことは彼らの7月の選挙まで待つことになるが、そこで私は大きな数値を期待している!』

今年の5月、日本とアメリカは「日米貿易交渉」を抱えている最中にありましたが、その際、安倍首相はトランプ大統領と密約を交わした模様です。

安倍:「参院選があるから、今は合意するのは待ってくれ」(つまりは、「国賓で来日する時は貿易交渉の件は封印して」くれと言う意味)
その代わり、大統領選まではどうにかする」

今回は ”日本の農業を売り渡すことにより” トランプ大統領との密約を果たした ”律義な” 安倍首相というわけなのでした。

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コメント

    • 明田 博
    • 2019年 9月 27日
    安倍首相、あなたの大好きなトランプ三と一緒にアメリカに残ってください。日本には帰ってこないでください。あなたは日本にとって害悪でしかありません。
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