Introduction:もはや手遅れ!と思われた「日米貿易協定」

世論が ”桜疑惑” に向かっている中で、忘れられた感のある「日米貿易協定」ですが、まだまだ終わったわけではありません。

これを廃案へと導く手立てはまだ残されています。
キーワードは「衆議院解散」「両院協議会」

特に「両院協議会」は、審議期間30日を超えて紛糾したことがありません。
このことを利用できないでしょうか?

日米貿易協定から逃げることは不可能だ

前回の記事『「日米貿易協定」衝撃の試算結果!アメリカのさらなる要求で日本は沈没か!?』では、現在日本にとって最も重要な案件である「日米貿易協定」が、与野党の ”八百長国会” によりいとも容易く衆議院を通過したことに触れ、もはや手遅れとなった日本は沈没寸前であると警鐘を鳴らしました。

◆ 関連記事 ◆
『「日米貿易協定」衝撃の試算結果!アメリカのさらなる要求で日本は沈没か!?』

そのような中、Twitter で山川健一氏からメッセージを頂いたことがきっかけで、日米貿易協定について改めて問い直す機会を得ることができました。
確かに、私たちはもはやこの問題から逃げることは不可能ですし、この協定を廃案にするルートが閉ざされたわけでもありません。

そして、山川氏のタイムラインには「田村貴昭事務所(中の人たち)」の興味深いツイートが紹介されていたのです。
ちなみに、田村貴昭氏とは日本共産党所属の衆議院議員です〔比例九州ブロック(福岡10区)〕

今回は「田村貴昭事務所(中の人たち)」のツイートを補足しつつ、日米貿易協定を廃案に追い込む方法を模索します。

衆議院解散で全ては帳消しになる

「田村貴昭事務所」のツイートでも真っ先に触れているように、 日米貿易協定の締結を回避する最も有効な手立てとは、ズバリ「衆議院の解散」です。

現在、日米貿易協定は参議院で審議されていますが、衆議院が解散すれば参議院も自動的に閉会となり、審議中の議案はすべて廃案となるからです。

そして、安倍首相を衆議院解散にまで追い込む材料があるとするならば、目下のところ「桜を見る会」疑惑以外には考えられません。

問題は、野党にそれまでの覚悟があるのか? ということに尽きます。
下記の jiji.com の記事にもあるように、立憲民主党、国民民主党の国対委員長らは与党と水面下で手を握り、今月19日に衆議院を通過させることで合意してしまいました。

◆ 出典記事 ◆
『「日米貿易」19日衆院通過へ 与野党、採決日程で合意』

~2019.11.13 jiji.com~

実はこのことが、野党が総力を上げて安倍首相に衆院解散を迫るための「深謀遠慮」だったとしたら、筆者の思慮が足りなかったことになります。

しかし、筆者としては野党にその準備もなければ、覚悟もないのではないか、とする立場をとっています。特に立憲民主党は衆院解散や政権交代よりも、党勢拡大に力点を置いており、むしろ衆院解散は回避したがっているように思われるのです。

このような筆者の考えが誤っていることを願うばかりです。

参議院が協定案を否決した場合の選択肢

国際法で言うところの「条約」とは、「〇〇条約」と表記されているものに限らず憲章、議定書、宣言や声明、そして協定も条約の中に含まれます。

よって、日米貿易協定も条約として扱われるため、報道にもあるように憲法の衆院優越規定で参院が議決しなくても衆院通過後30日で自然承認されるとありますが、「田村貴昭事務所」もツイートしているように、これについては若干の補足が必要となります。

国会の会期と国会の延長について

今国会(第200回臨時国会)の会期は、会期が10月4日から12月9日までの67日間となっており、「田村貴昭事務所」のツイートにもあるように、現在は参議院で審議を行っていますが、会期を延長しなければ審議期間の30日に足りていないことになります。

確かに、会期通り12月9日で国会が閉会され、参議院で「継続審議」としなければ日米貿易協定は廃案となります。

しかし、実際は間違いなく国会は延長されることになるでしょう。審議のための30日間を確保すべく12月20日まで国会は延長されるはずです。
では、仮に12月20日まで国会が延長されてとして、参議院が協定案を否決した場合はどうなるかを考えてみます。

両院協議会について

協定案について、衆議院と参議院とで異なる議決をした場合、「両院協議会」が開催されることになります。ここで、両院の見解を一致させるために再度協議されるわけですが、意見が一致しなければ衆議院の議決が国会の議決となります。ここでも衆議院が優先されるわけです。

では、両院協議会での審議が長引き、30日を超えるような場合はどうでしょう?
実は、両院協議会が開催され、それが30日を超えて審議された事例は過去にありません。この場合、衆議院の自然承認の規定が適用されるかについては明確な取り決めがないのが現状なのです。

したがって、会期一杯まで審議に時間をかけ、両院協議会を紛糾させることによって、協定案を廃案へと持ち込むことは可能であるように思われます。
何と言っても、過去に事例がない未知の体験になるわけですから。

まとめ:「衆議院解散」or「両院協議会」で決着

こうしてみると、「衆議院解散」と「両院協議会」がキーワードとなります。

今回の日米貿易協定については国会の承認が後回しになりましたが、これを厳密に憲法に照らせば、実は問題がないことが分かりました。
「事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経ることを必要とする」(憲法73条第3項)

しかし、これまで事後承認となった条約(協定含む)については過去に11例ありますが、いずれも1950年代、1960年代に集中しており、現代において国会の事後容認となった条約(協定含む)は存在しておりません。
それだけ、「日米貿易協定」は審議過程が異色なのです。

今後、野党が「衆議院解散」や「両院協議会」で頑張ってくれることを期待しますが、それを後押しするのは私たち国民の世論であることは言うまでもありません。

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