アフター都知事選に衆議院が解散される! ~秋の総選挙に備えよ!

Introduction:政治は日々刻々と動いています。東京都知事選では現職の小池百合子氏が大勝を果たしましたが、日本の首相東京と国政は、もちろんリンクしています。

この都知事選を受け、国政の大きなビックウェーブが次にやってきます。

それはズバリ、「衆議院解散」です。
来年ではありません、それは今年の秋にやってきます。

なぜならば、安倍首相にとって、これ以上にない最もベストな時期になるからです。

小池百合子氏は途中で知事を投げ出す

2020年7月5日の東京都知事選で他の候補者の追随を全く許さず、史上2位の高い得票で大賞。見事な再選を果たした小池都知事でしたが、同時に彼女は国政の返り咲きも狙っていると噂されています。

当確が出た後の午後9時、小池都知事はテレビ東京系列の報道番組に生出演しました。そこで司会の池上彰氏から「4年間、当然任期は全うされますよね?」と質問されます。すると彼女は──
「今日、都知事にあらためて選んでいただいたばかりです。都知事の仕事を重ねていきたいと考えている」と回答。
「4年間の任期を全うすると約束するか?」との更なる質問にも──
「自分自身の健康をしっかり守っていきたいと考えている」といったように、完全に答えをはぐらかしたのです。

これは異常なことです。
常識的に考えれば、当選者は仮に健康不安があろうと能力に自信がなかろうと、嬉々として「4年間、精一杯務めさせていただく!」と明言するのが普通です。ところが、小池都知事は全くそうではなかった。この時点で彼女は何か腹に一物ある、端的に言えば国政に返り咲くことで頭が一杯だったものと推察します。

安倍首相の思惑・小池都知事の思惑

これまで何度も衆議院の解散が取り沙汰されては消え、気がつけば、来年2021年10月で衆議院議員の任期が切れるところまでやってきました。小池都知事としては、このまま衆院解散が行われず任期満了での衆院選を望んでいることでしょう。さすれば、1年数カ月都知事を務めた後、衆院選に打って出る絵柄が描けそうです。

小池都知事の思惑
・国政に返り咲きたい。

しかし、これはあくまで ”小池都知事の思惑” であって、ここで重要なのは当然 ”安倍首相の思惑” となります。

安倍首相の思惑
・衆院選は最小限の被害で済ませたい。
・石破茂には首相の座を譲りたくない。
・小池百合子の国政の復帰を阻みたい。

安倍首相の思惑とは上記の3つに集約されますが、もちろん「前提条件」があることも忘れてはなりません。そして、この前提条件は今後の国政を揺り動かす、重要な要素にもなります。

前提条件
・新型コロナは今後どうなるのか分からない。
東京オリンピックは中止になる。

新型コロナはともかく、東京オリンピックについては今も開催を望む人、開催を望む企業スポンサーが多数見受けられるのは承知しています。しかし、世界レベルではコロナはむしろ感染拡大に拍車が掛かっており、日本でも首都東京では感染の揺り戻しのような現象も見られます。また、10月にはIOCが開催の可否も判断するという話も漏れ聞こえる中、来夏のオリンピックなど現実的に考えれば到底開催など不可能なのです。

今年の9月に衆議院が解散される!

では、以上の安倍首相や小池都知事の思惑、そして前提条件なども踏まえながら、具体的な解散時期について検討してみたいと思います。

衆院解散が行われないとしたら?

衆院解散が行われなければ、来年2021年10月が衆議院議員の任期満了となります。ここで忘れてならないのは、同じく2021年9月に安倍首相の自民党総裁としての任期も満了となることです。

よって、新たに自民党総裁を選出し、その後に新首相の下で衆議院の任期満了に伴う選挙が実施されることになります。ただ、この場合だと自民党総裁選は全ての自民党員を含めた投票が行われることになるので、実は「石破茂氏」が総裁に選ばれる可能性が高くなるのです。安倍首相にとって、これは絶対に避けたいシナリオでしょう。

また、この時期は東京オリンピックも行われず、経済や国民の士気も完全に停滞していることは必至で、オリンピックを巡る安倍氏に対する責任論も噴出していると考えられます。この状況で衆院選など行えば、自民党はどれほど惨敗してしまうか想像することもできません。

つまり、任期満了に伴う衆議院選挙は、自民党にとっては最悪のパターンとなるのです。

衆院解散のベストタイミングは?!

現在、安倍政権の支持率は第2次安倍政権発足以来、最低の水準となっています。7月5日にNNNと讀賣新聞が行った世論調査では、政権を「支持する」が39.0%、JNNの調査でも38.2%です。

厳しい状況ですが、それでも衆議院を解散するに当たってのベストなタイミングはあります。
それが、「9月解散、10月投開票」なのです。

つまり、9月の下旬に臨時国会を召集し衆議院を解散。翌月10月に投開票を行うというものです。
具体的な日程については、9月28日の臨時国会の初日で衆議院解散を宣言。翌10月6日公示。10月18日投開票になると予測します。
これがベストタイミングと考えます。

「国難突破解散」の再来か!?

実はこれ、前回2017年10月に投開票された衆院選と全く同じパターンなのです。
前回の2017年の衆院選は9月28日の臨時国会にて解散を宣言し、10月10日公示、10月22日投開票でした。

特筆すべきは、この解散における ”大義名分” です。
安倍首相は「私が先頭に立ち国難に立ち向かう。これはトップである私の責任であり、首相としての使命だ」と言い、わざわざ取って付けたような ”北朝鮮危機” を引き合いに出し、『国難突破解散』と銘打って衆議院を解散したわけです。

もちろん、『国難突破解散』などといったキャッチコピーは目くらましに過ぎません。その実態は『森友・加計疑惑隠し解散』だったことは誰の眼にも明らかでした。

そう考えてみると、今回も全く同じ構図であることが分かります。「森友・加計疑惑」がまだ尾を引いているのもさることながら、何と言っても河井克行・案里夫妻による公職選挙法違反、「河井夫妻疑惑」が安倍首相の肩にのし掛かっている。

河井夫婦の地元広島を舞台に、1億5千万を原資とし地元議員らにバラマキをしたとされるこの疑惑は、金額の多さといい影響範囲の広さといい、この夏から秋にかけて一大疑獄に発展するのは必定で、当然これには安倍首相も深く関わっていると見るのが自然でしょう。

これを吹き飛ばすためにも、安倍首相は「今秋」に衆議院解散に踏み切るだろうと予想しています。折しも夏から秋にかけては新型コロナの第2波がくるとも予想され、日本経済が瀕死の状態になっていることは予想に難くない。
おそらく『経済危機突破解散』と銘打って、解散を仕掛けるのではないでしょうか?

安倍首相にとってメリット満載の秋解散

最大の懸案となっている「河井夫婦疑惑」潰しを初め、今秋の解散には安倍首相にとって様々なメリットが満載で、端的に言って、このタイミング以外にベストな時期など他に見当たらないと言っても過言ではありません。
では、具体的にどのようなメリットがあるのか見てみましょう。

小池百合子を封じることができる

小池都知事が国政への返り咲きを狙っていることは上述の通りですが、今秋の衆院解散はその動きを阻むことができます。

というのも、小池氏は7月に都知事に再選したばかりで、さすがに3カ月後程度で知事の椅子を放り投げ、衆院選に出るわけにいかないだろうからです。なんといっても小池氏は366万もの信任を得ているわけですから──

仮に今秋に解散となれば、首相の座を狙うとされる小池氏は3~4年後に実施されるであろう次の衆院選を待つほかなく、その時には年齢も70歳を超えますので返り咲きのハードルはかなり高くなるのではないでしょうか?

長期政権の大記録を堪能できる

安倍首相は2019年11月20日をもって、「桂太郎」を抜き首相在任の「通算日数」で憲政史上最長の記録を更新しています。

ただし、ここで注意して欲しいのは「連続在任記録」では、今のところ安倍首相の大叔父である佐藤栄作の「2798日」が最長記録ということです。安倍首相がこの記録を抜くには、今年の「8月24日」まで政権を続ける必要があります。

そうなのです。何のレガシーもない安倍首相にとって、唯一のレガシーらしきものが「連続在任記録」。この記録は余程のことがない限り塗り替えられないだろうと言われている、安倍首相唯一の誇りなのです。

さらに、衆議院の解散だけでなく、首相を辞任することも安倍首相にとっては大きなプラスとなります。

カッコよく辞任することができる

つまり、「首相の連続在任記録」を達成し、任期が1年残っているにも関わらず「首相辞任」を発表するのです。
そして、『経済危機突破解散』と銘打ち衆議院解散を高々に宣言する。

第1次政権での安倍首相の惨めで情けなく、あまりに無責任な辞任劇を今でもとても多くの人々がしっかり記憶しています。日本の憲政史上、最も無様な辞め方をしたのが安倍首相だと断言することに、一体どれほどの人が異を唱えるでしょうか?

安倍首相にしてみれば、あの辞任が間違いなく人生最大のトラウマであることは間違いなく、しかし、今秋に辞任することで過去のしこりは文字通り ”パッと消えるかも” しれません。

野党に止めを刺すことができる

加えて、『経済危機突破解散』というからには、公約として「消費税減税(10% ⇒ 8%)」を掲げてはどうでしょうか?

実は、これは野党を粉砕する秘策にもなります。
れいわ新選組の山本代表はかねてより消費税廃止を訴えており、現在は現実路線の「消費税5%」を掲げています。しかし、野党第1党の立憲民主党とはこの消費税の考えで折り合いがつかず、先般の都知事選においても山本氏が野党統一候補にはなりませんでした。

悲劇的ですが、この都知事選において判明したのは、仮に野党がしっかり共闘し統一候補を立てたとしても、小池百合子氏には到底及ばなかったという現実です。しかも、今後も野党は消費税の考え方やそれぞれの思惑もあり、一枚岩になることはありません。そんなだらしない野党に止めを刺すのが、自民党の「消費税8%」の公約となります。

いずれにしても、今秋には日本経済はさらにガタガタになっているはずなので、このまま10%の消費税を継続したとて税収に関しては全く意味をなさなくなり、財務省としても減税は認めざるを得なくなるのです。

そして、一部の野党が訴える消費税減税の公約よりも、与党の掲げる「消費税8%」への減税の方が、国民の眼にはより現実的に映るのは間違いありません。しかも、国民からまるで人気と人望と信頼のない安倍首相が、「消費税減税」を公約に、なんと!首相を辞めるというではありませんか!?
国民の中にはある種の熱狂が生まれるかもしれません。

安倍首相は「花道」をつくることができるのか?!

まとめてみると、今年の9月に衆議院解散を宣言し、10月に投開票を行うということは、安倍首相にとってメリットしかありません。

自民党議席の減少を最小限に抑え(あるいは議席増の可能異性も!)、
くどくどと話だけは長い宿敵、石破茂の首相の芽を摘み、
小憎らしく小賢しい小池百合子を都庁に封じ込め、
うざったい野党のウラをかいて大打撃を与え、
自分の歴史的な大記録を堪能しながら、
カッコよくスタイリッシュに、
首相を辞任できるのです。

これ以上の「花道」はあろうはずもない!
消費税減税を錦の旗にしたお陰で、もしかしたら「安倍さん、素敵!」「安倍さん、ありがとう!」といった本気の賛辞すら浴びるかもしれません。
こんなこと、今まで一度もなかったことです。
──安倍首相はこんな「花道」をつくることができるでしょうか?

さて、憲政史上最長の政権を敷くであろう安倍首相は、歴史に相応しい英断を下すのか? あるいは、歴史に残るほどの暗愚な宰相であったかは、この秋にすべてが判明いたします。

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