山本太郎がつくる「選挙2.0」 ~日本を民主化し勝利を手にする方法

Introduction:とうとう既存メディアも、彼の動向を無視するわけにはいかなくなったと思われます。彼とは外ならぬ参議院議員・山本太郎氏のことです。

6月7日の朝日新聞DIJITALは「れいわ新撰組に寄付1.6億円超 消費税廃止掲げ反緊縮」と題し、山本太郎氏を取り上げました。

山本氏は4月に政治団体「れいわ新撰組」を立ち上げ、合わせて寄付金を募りましたが、わずか2カ月もの間に1億6千万を超える額となりました。

政治に大きなうねりが起きる予感がします。

独裁政権から、山本流民主主義へ

日本の選挙には三つのバン(三バン)が必要とされてきました。
地盤(票田)・看板(知名度)・鞄(金)です。

これまで、特に自民党の二世・三世議員は、選挙資金を「寄付」によって賄う、という発想がありませんでした。彼ら自身、富裕層に属する人々で、そもそも寄付を求める必要がありませんでしたし、先代先々代が築いた票田や知名度が初めから備わっていたからです。

しかし、「お金」という最重要アイテムに、山本太郎氏は大きな変化をもたらしました。既にメディアでも報道されているように、集まった寄付金は1億6千万を上回り、この勢いはまだ止む気配がありません。

山本氏がもたらした、「お金に関する大きな変化」とは何でしょうか?
それは、寄付金を募ることで有権者に与えた「意識改革」です。

今回集まった1.6億円の内訳については、実は1,000円~5,000円といった少額の寄付が6~7割を占めるようですが、金額の多寡は問題ではありません。寄付をすることで、有権者の意識がより強く政治へと向かったことが重要です。

寄付をすれば、その政治家の動向が気になりだすのは当然です。
良いことを言っていればもっと応援したくなるし、おかしなことを言い始めれば意見もしたくなりますが、これはいたって健全な反応です。

現代は応援するにせよ、批判するにせよ便利で効果的なツールが用意されています。
それがSNSなのですが、例えば山本太郎氏のFacebookグループ(山本太郎サポーターズクラブ)は4,500名ほどのメンバーを有し(6/10時点)、活発に意見交換をしています。

よって、何か言いたいことがあれば、SNSを通じて遠慮なく山本氏に意見申し立てをすればいいのです。
なぜなら、それが「民主主義」だからです。

オバマ大統領に学べ

対中貿易や国境の壁、そしてロシア疑惑など、世界中を混乱と喧騒の渦に巻き込んでいるトランプ大統領ですが、ほとんどの人が大統領選で勝てるとは思っていませんでした。

ただ、よく考えれば前大統領のオバマ氏も、国政に関しては上院議員1期のキャリアで大統領になってしまった訳ですから、彼もなかなか特殊な人物と言えます。

そんなオバマ大統領はネット選挙を展開したことでも有名ですが、そのネット戦略を余すところなく綴っているのが『オバマのつくり方 怪物・ソーシャルメディアが世界を変える』(阪急コミュニケーションズ)です。


筆者はラハフ・ハーフーシュ。大統領選の際、実際にオバマ陣営で活動をした女性です。

オバマ陣営は集めた7億5000万ドルの内、5億ドルがインターネットからの寄付だったと言われていますが、山本太郎氏が寄付金の募集や政治活動をする上で、『オバマのつくり方』はきっとプラスになるでしょう。

今回は本書の中から、実際に役立つと思われる箇所をピックアップしてみました。

寄付をしてくれた方のエピソードを紹介する

従来の選挙運動では、スポットライトが当たるのは多額の寄付をしたお金持ちでしたが、政治に参加する一般市民のエピソードに焦点を当てたオバマの選挙運動は新鮮に映りました。

「本当はもっと献金したいのに、今月は家計が苦しくて・・・。だから息子の大学進学資金を取り崩すことにしました。息子はまだ3歳だし、私が今日献金した25ドルはきっと息子の――そしてすべての子供たちの――ためになると思うから」
~ローラ、ワシントンD.C~

寄付をしてくれた方の「延べ人数」を公開する

山本太郎氏は、これまでとは違った熱い政治活動を展開しています。その原動力は、政治を自分たちの手に取り戻したいと思っている普通の人々の寄付です。
よって、寄付の金額の他に、寄付をしてくれた人々の数(延べ人数)も公表すれば効果的です。

寄付の履歴を管理する

少し大変ですが、一人ひとりの寄付の履歴の管理は重要です。
1回目の寄付から時間が経っている支持者に対し、2回目のお願いをする際に役に立ちますし、最近寄付したばかりの支持者を、寄付のお願いリストから除外するのにも役立ちます。

支持者の声を紹介する

山本氏本人と支持者との1対1の会話を(支持者の同意を得た上で)録音し、ブログやWebサイトで公開します。
山本氏のカジュアルで気さくな性格や、有権者の話に耳を傾け、親身になれる人物であることを示すことができます。

重要事項はメディアより前に支持者に通知する

オバマはジョー・バイデン上院議員を副大統領候補に選んだことを、メディアよりも前に携帯メールで登録ユーザーに伝えました。
無料のメールマガジンやメーリングリストを開設し、ユーザー・ファーストの情報を提供するのは有効と思われます。

YouTube対策

YouTubeなどの動画については、5分以内に収めます。
また、メッセージを感動的に伝えるために、音楽や写真を効果的に挿入します。
▼ こんな感じです

短い映像の方が最後まで見て貰える可能性が高まります。多くの情報を動画に詰め込むのは視聴者をイライラさせることに繋がります。
長い動画は分割して、シリーズ物にすると良いでしょう。

「選挙2.0」が新しいトレンドになる

今回、山本氏が行ったことは、寄付を通して有権者の意識を変え、有権者を政治家ならぬ「政治化」したことです。
この民主的な手法を筆者は「選挙2.0」と定義することにしました。

潤沢な選挙資金のある候補者であっても、今後は寄付を募るのではないかと思われます。そのことが民主的な候補者であることをアピールする有効な方法となるからです。

山本太郎氏が推進する「選挙2.0」は、選挙の新しいトレンドになるでしょう。

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