Introduction:5月28日に筆者は下記のようなツイートをしました。
今回のトランプ大統領来日に際しては、拉致被害者家族との面談も行われましたが、動画を見ることで改めてこの問題の困難さを痛感しました。
被害者家族には大変申し訳ないのですが、安倍政権では到底この問題は解決しないように思われます。
そして、この拉致問題を通じ、トランプ大統領の安倍首相に対する不信感も今回露わになった感があります。
拉致問題を政治ショーにした安倍首相
5月27日、トランプ大統領と安倍首相は、迎賓館赤坂離宮で拉致被害者家族と面会しました。その模様は「政府インターネットテレビ」のHPでも公開されていますが、非常に残念な内容だったと言わざるを得ません。
面会の流れは、ざっと次のようなものでした。
まず最初に、トランプ大統領の言葉があります。
型通りではありますが、拉致問題解決のために努力し、全面的に協力してゆく考えを表明しました。
この中でトランプ大統領は、拉致問題を「心が痛む、悲しい話」だとし、「(拉致された)お母さんや、お嬢さんの話をもっとマスコミにアピールして欲しい」といった趣旨の発言をしました。
そして、被害者家族に向かって手を差しのべ、発言を促したのです。
ところがです。
ここで手を差しのべるトランプ氏をさえぎり、話を始めてしまったのが安倍首相なのです (※動画再生後「3分10秒」付近)
安倍首相の話は大したものではありませんでした。
トランプ大統領が貴重な時間を割いて面会してくれたお礼、米朝首脳会談で安倍首相の考えを金正恩に伝えてくれたことに対するお礼。
要するに、トランプ大統領にゴマをすり、「私は拉致問題にこんなにも取り組んでいるだ!」という自己宣伝をしているわけです。世間で揶揄されている、安倍首相お得意の ”やってる感” というやつです。
ただ、一瞬ではありましたが、この時トランプ大統領は「なんだ!?」といった風に、とても不愉快な顔をしたのです。
安倍 & トランプは本当に ”蜜月関係” なのか?
これは筆者の推測ですが、トランプ大統領はリアルな家族の話を聞きたかったのではないでしょうか?
「さあ、話してみろ」と言った瞬間に、堰を切ったように溢れ出る、被害者家族の生の声を求めていたのではないか? そして、「よし、分かった。その件はオレに任せろ!」と言いたかったのではないか?(本当に拉致問題に取り組むかは別として・・・)
ところが、そんな時に限って安倍首相がしゃしゃり出て、時には話をさえぎってまでも、状況を安倍首相に都合の良い ”きれいな形” に持ち込んでしまう。そのことで被害者家族も委縮してしまい、型通りな話しか聞けなくなってしまう(実際、今回がそのような状況でした)
アップダウンな状況を好むトランプ大統領にとっては実に ”つまらない” ことですし、今回の来日において終始つまらない表情をしていた原因は、実はこんなところにあるのかもしれません。
そして、常にこんなことばかりする安倍首相を、トランプ大統領は大嫌いなのでしょう。あの不愉快な表情が全てを物語っている気がしてならないのです。
実は外交ベタな安倍首相
世間では「外交の安倍」と言われている安倍首相。また、首相官邸HPを見ると「地球儀を俯瞰する外交」の文字が躍っています。
実際、安倍首相は頻繁に、国会を差し置いても外遊を優先することで知られており、「外交」は安倍首相のキャッチフレーズとなっています。
しかし、今回のトランプ大統領来日に際して、二人の様子をつぶさに観察すると、「それって本当なのか?」と疑いたくなります。少なくとも ”蜜月” ではないでしょう。
トランプ大統領は良い意味でも悪い意味でも正直で、常に安倍首相を冷めた目で、時に憎々しげに見ていたような気がします。でなければ、日米貿易交渉について、来日中にTwitterで暴露するはずもなく、それをされて困るであろう安倍首相を小馬鹿にして楽しんでいるかのようでもありました。
もっとも、トランプ大統領は特殊な部類の指導者でしょうから、別の角度で安倍首相の外交の「成果」を検証する必要はあるかと思います。そうすることで、今回話題とした拉致問題の帰趨も自ずと見えてくるでしょうし、現在抱えている領土問題などについても、予測が立つというものです。
本来、それをするのがメディアの役割なのですが、一体日本のメディアは何を恐れているのでしょうか?
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