菅政権の支持率を上げ、菅首相を信頼させる世論調査のテクニック!

内閣の支持率を上げるテクニック

Introduction:菅内閣の支持率、そして菅首相本人の信頼度が爆上がり状態ですが、そんな支持率UPのテクニックを初公開しましょう!

とはいえ、何も情報を改ざんしたりインチキをしているのではありません。ある意味、人間心理を逆手にとった手法と言えます。

このテクニックに関するキーワードは「更問(さらとい)」
日本経済新聞の記事から判明しましたが、これを書いた記者はもしかしたら義憤に駆られたのかもしれません。

本来、更問は我々のような素人に対して行うものではありません。この事実一つとっても、菅内閣へのメディアの忖度が透けて見えます。

常識では考えられない高支持率

このニュースサイトでも既に取り上げたように、「日本経済新聞」と「テレビ東京」による菅政権に対する世論調査では、『内閣を支持する』が「74%」にも達したことは記憶に新しいところです。

この結果は2001年の第一次小泉純一郎内閣(80%)、2009年の鳩山由紀夫内閣(75%)に次ぎ、歴代の内閣で3番目に高い支持率となっていますが、今回の菅政権の高い支持率については強い違和感を覚えた方も多かったのではないかと思われます。

というのも、2001年の小泉内閣発足時では小泉氏が発した「自民党をぶっ壊す!」が社会的なキャッチフレーズとして広く国民の間で共有され政治の劇場化の発端となりましたし、鳩山内閣の時は文字通り「政権交代」が起き、多くの国民がこれまでにない高揚感に包まれていたからです。

しかし、今回の菅政権には高支持率に繋がるキャッチーな宣伝文句はありませんでしたし、国民を熱狂させるような高揚感もありませんでした。基本的には前政権を踏襲する地味な内閣なので、世論調査で多少は御祝儀としての支持は得られるものの、過分な期待は望むべくもないはずです。

しかも、支持する理由として最も多かったのが菅首相の『人柄が信頼できる』(46%)であったとは、これまでの常識からすれば到底考えられない結果なのですが──

”菅さんの人柄が信頼できる” のカラクリ

しかし、今回の世論調査にはちょっとしたカラクリがあることが分かりました。

「46%」もの人々が菅さんの『人柄が信頼できる』と答えたことには、明確な理由がありました。これは身も蓋もない理由なのですが、上のグラフでも明らかなように菅首相にとって都合の良い選択肢しか提示されていなかったためです。

  1. 人柄が信頼できる(46%)
  2. 安定感がある(39%)
  3. 自民党中心の内閣だから(20%)
  4. 指導力がある(16%)
  5. 政策がよい(15%)
  6. 政府や党の運営の仕方がよい(13%)
  7. 清潔である(12%)
  8. 国際感覚がある(7%)
  9. いえない・わからない(4%)
  10. その他(2%)

「菅政権を支持する」と答えた人々に対し、その理由を聞いているわけですから、上記のように菅首相にとって都合の良い選択肢ばかり並ぶのは実に問題です。有権者の半数以上が無党派層であることを踏まえ「他に選択肢がない」「野党の政権では不安」といったように、”消極的支持” の選択肢を「明示的」に提示する必要があったのではないでしょうか。

今回はオペレーターによる世論調査を実施したようですが、どのような形で調査対象者に回答の選択肢を提示したのかは公表されていません。もしかしたら、1~8までの選択肢だけを提示し、そのどれにも当てはまらないと回答があった場合に「9.いえない・わからない」「10.その他」に振り分けたのではないかと予想しています。

これは、「与えられた選択肢の中から物事を選んでしまう」という、人間心理を逆手にとったやり口と思われます。

「支持する」と答えさせるテクニック!

更問するオペレーター

そもそもの話ですが、今回の世論調査は他社のそれと比べ菅政権への支持が突出して高くなっているのが大きな特徴になっています。

菅政権を「支持する」と答えたのは、
日本経済新聞:74%
朝日新聞:65%
毎日新聞:64%
──といった具合にです。なぜこのような差がついたのでしょうか?

これも身も蓋もない話なのですが、面白いことに日本経済新聞が記事の中でその手の内を明かしています。

日経新聞の世論調査は調査員が電話で「内閣を支持しますか、しませんか」と質問する。回答が支持か不支持か不明確だった場合には「お気持ちに近いのはどちらですか」と重ねて聞く。

今回の調査で日経新聞の最初の質問に「支持する」と回答した割合は66%で、朝日新聞や毎日新聞と同水準だった。2度聞きで掘り起こした「弱い支持」を反映した数値が74%である。

2020年9月18日 日本経済新聞『内閣支持率、調査手法で数値に差 「重ね聞き」が影響』
※太字赤文字はは筆者による

つまり、日本経済新聞の世論調査の場合、二者択一の「支持 or 不支持」で回答が不明だった場合、本来は「分からない」「答えたくない」「その他」等にカウントすべきところを、更問(さらとい ⇒ さらに質問を重ねること)することにより、半ば強制的に二者択一を成立させていたのです。

そして、このカラクリを日本経済新聞自身が、まるで自慢げに記事で明かしているのは、いささか滑稽と言う他ありません。

しかし、このやり方は視点を変えれば悪意のある世論調査の方法だと考えられます。というのも、「お気持ちに近いのはどちらですか?」と言われたとしても、ひとたび更問された場合、高い確率で「支持する」と答えてしまうと考えられるからです。そして、この支持率が高くなる現象については、呆れたことに日本経済新聞も認めているのです。

見ず知らずのオペレーターによる世論調査に、最後まで付き合ってくれるのは意識の高い良心的かつ優しい人だと考えられます。そんな方が更問された場合、思わず「支持する」と答えてしまうのではないでしょうか?

なぜなら、意識の高い良心的かつ優しい人は、見ず知らずの他人に対してはネガティブなことは言いたくないといった心理が働くと思われるからです。さもなくば最初から世論調査など協力を拒むでしょうし、電話も切ってしまうでしょう。

よって、今回の日本経済新聞による世論調査は、人間心理を逆手に取った言わば菅政権に忖度した世論調査だったと見なすことができます。そして、読売新聞のように ”政権寄り” と思われている新聞社の世論調査が、政権に有利な結果が弾き出される理由もこれで明らかになりました。日本経済新聞は《読売新聞も曖昧な回答の人に再度聞く同様の調査方法をとる》と記事の中で明言したからです。

素人相手に更問してどうする!?

世論調査にまつわる日本経済新聞の記事『内閣支持率、調査手法で数値に差 「重ね聞き」が影響』(※)は、もしかしたら義憤に駆られた日経記者による ”内部告発” なのかもしれません。なぜなら、内閣を「支持する」と答えさせるテクニックがあることが、この記事で白日の下に晒されたからです。これはメディアにとって、マイナスになっても決してプラスになることはない記事です。

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メディアは第4の権力である

日本の新聞社は政権に忖度するばかりで「メディアは第4の権力である」ことを忘れているのではないでしょうか?
この「第4の権力」とは、「司法・立法・行政」の三権分立に次ぐ第4という意味を持ち、それだけに社会に対する影響力・役割は大きいことを意味しています。

そのような中、素人の国民相手に更問し内閣支持率を上げるのというのは、実に悪意あるテクニックと言う他ありません。
素人相手に更問して一体どうするのか? 更問する相手を間違っているのではないか?

この「第4の権力」という立ち位置は、他の三権と ”腐れ縁” を持つ危険性も孕んでおり、この ”腐れ縁” については残念ながら既に現実化しています。悪名高い「記者クラブ」がその一例です。

◆ 関連記事 ◆
菅官房長官とモーガン・オルタガス報道官 『菅さんの人柄は信頼できるのか?』

このニュースサイトでも何度も触れていますが、記者クラブの主催する記者会見では記者の質問は常に一方通行で、質問を重ねる、すなわち更問するということがほとんどありません。

これは一重に、政治家らが更問されることを拒んでいることに因るものです。
よって、新聞社(新聞記者)はこの悪しき習慣を打破せねば、今後の新聞社の存立も危うい状況となるでしょう。生き残りたいと思うのであれば、更問する相手とは決して国民などではなく、まさに政権内部にある権力者、政治家であることを知るべしです。

Last Updated on 2020-10-03 by この記事を書いた人:白坂和哉

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